2017-04-23
眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。
9.
本剤は製剤学的にバルプロ酸ナトリウムの溶出を制御して徐放化させたものであり、服用後一定時間消化管内に滞留する必要がある。従って重篤な下痢のある患者では血中濃度が十分に上昇しない可能性があるので注意すること。
10.
他のバルプロ酸ナトリウム製剤を使用中の患者において使用薬剤を本剤に切り替える場合、血中濃度が変動することがあるので注意すること。
副作用
副作用等発現状況の概要
○各種てんかんおよびてんかんに伴う性格行動障害
セレニカR錠200mgの承認時の臨床試験2)3)により報告された症例66例中、2例(3.0%)に4件の副作用が認められ、アンモニア増加1件(1.5%)、傾眠1件(1.5%)、無為1件(1.5%)、振戦1件(1.5%)であった。
○躁病および躁うつ病の躁状態、片頭痛発作の発症抑制
本剤の躁病および躁うつ病の躁状態、片頭痛発作の発症抑制に対する使用においては、厚生省「適応外使用に係る医療用医薬品の取扱いについて(研第4号・医薬審第104号)」通知に該当する医療用医薬品として承認されたため、副作用発現頻度が明確となる国内での調査を実施していない。
重大な副作用
1.
劇症肝炎等の重篤な肝障害、黄疸、脂肪肝等(頻度不明)を起こすことがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
2.
高アンモニア血症を伴う意識障害(頻度不明)があらわれることがあるので、定期的にアンモニア値を測定するなど観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
3.
溶血性貧血、赤芽球癆、汎血球減少、重篤な血小板減少、顆粒球減少(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと4)。
4.
急性膵炎(頻度不明)があらわれることがあるので、激しい腹痛、発熱、嘔気、嘔吐等の症状があらわれたり、膵酵素値の上昇が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
5.
間質性腎炎、ファンコニー症候群(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
6.
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)(頻度不明)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(0.1%未満)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には、投与を中止し、適切な処置を行うこと。
7.
過敏症症候群(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、初期症状として発疹、発熱がみられ、さらにリンパ節腫脹、肝機能障害、白血球増加、好酸球増多、異型リンパ球出現等の症状があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。なお、発疹、発熱、肝機能障害等の症状が再燃あるいは遷延化することがあるので注意すること。
8.
脳の萎縮、認知症様症状(健忘、見当識障害、言語障害、寡動、知能低下、感情鈍麻等)、パーキンソン様症状(静止時振戦、硬直、姿勢・歩行異常等)(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
なお、これらの症状が発現した例では中止により、ほとんどが1~2ヵ月で回復している5)6)。
9.
横紋筋融解症(頻度不明)があらわれることがあるので、観察を十分に行い、筋肉痛、脱力感、CK(CPK)上昇、血中及び尿中ミオグロビンの上昇等が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
10.
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