『素適なので素敵』オーケストレーションとしてのファッション パブロカザルス 電球
2012-11-17


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May&June Weddin Dress
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『素敵』は死語か?

最近LEDが省エネだからとかの理由で、店の照明をLEDに変えませんか?と言ってくるセールスの人が増えているのだが、当店は、『裸電球』が好きなので、変えるつもりはありません。


電球というのは、その光の波長というか、ブレ方みたいなものが本質的なので、大変落ち着くのだ。

そういうのは、消費電力とか明るさ(ルクス)などの定量化が出来ないものである。

音楽の音色もそうだ。

今、パブロカザルスのチェロをライブ用のモニタースピーカーでかけているのだが、こういう音の素晴らしさも又、定量化出来ない。
当時の録音設備は現在とは比較にならないし、ノイズもスゴい。でも素晴らしい。


服の素晴らしさも、これと同じで定量化出来ないものだと思う。



以前、友人と話していた時に、最近『素敵』って言葉聞く??『素敵』って死語だよね。って話になった。


「え?」俺、ほぼ毎日聞いてるよ。
しかも、年間1000回以上、「素敵」て言われる。

といっても、もちろん、自分の事ではなく『服』がだ。


そういえば、服の量販店で働いていた時は、『素敵』なんて言葉は聞いたことが無かった気がする。

『かわいい』は、よく聞いた気がするけれど。。



『素敵』 素晴らし過ぎて敵わないさま。
ものすごく素晴らしいさま

これが、よく使われている『素敵』



もう一つ、『素適』 素晴らしく適っているさま。
という『素適』があると思う。


この『素適』は、とても奥が深くて、素のままで適っている=言うまでもなく素晴らしいのである。

これが一番難しく、一番高度なお洒落なのではなかろうかと、当店は考えているわけです。


で、この『素適』は、電球の光や、パブロカザルスのチェロの音色に大変近いものだと感じている。

波長が、素のままで本質に適っている。

それを、うまく波長を合わせ素晴らしい音楽に変えていくのが、オーケストレーションであり、ファッションのコーディネートである。
そのように思うわけです。


当店が目指しているのは、スタイルを作ることではなくて、布や服を使った『オーケストレーション』や『アンサンブル』なんですね。

そして、服のコーディネートというのは、トリオの演奏やカルテットの演奏に一番近いのではないかと感じています。

それを上手くやると『素適』になり、それは、素晴らし過ぎて敵わないほど『素敵』になる。

こういう事なんじゃないかと思ってます。


音楽が好きな人は、服が好きになる素養を持った人なんだと思います。
食べ物も『音楽的に作る人』と『視覚的』に作る人が居ます。

当店は、『視覚』であるはずの『服』を音楽的に作ってます。
服っていうのは、音楽と視覚と触覚を併せ持った『総合芸術』なのです。


contemporary creation+
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