2015-09-03
それは、米国の15.4%をはるかに抜いてトップになったということなのだ。
2010年には、日本にとって経済的に最も重要な国が、米国から中国に移った。
その状態で、尖閣諸島詐欺事件が発生し、日本バッシングが起き、中国への輸出が減ったのだ。
なので、これらの事件が無ければ、もっと中国への輸出は増えていたと思われる。
この尖閣諸島詐欺事件を起こしたのは、米国CIAエージェントの反日団体であった。
以下、貿易統計を見ると興味深いことが分かる。
2000年輸出総額 [5,165]
アメリカ1,536(29.7%)
台湾387(7.5%)
韓国331(6.4%)
中国327(6.3%)
香港293(5.7%)
シンガポール224(4.3%)
ドイツ216(4.2%)
イギリス156(3.1%)
マレーシア150(2.9%)
タイ147(2.8%)
参考
アジア2,125(41.1%)
中東105(2.0%)
EU843(16.3%)
2000年当時は、米国への輸出額が30%を占めていたのである。
一方の中国は6.7%
合併したばかりの香港が5.7%
足しても12.4%と、この頃は米国に対する輸出額の3分の一程度しか無かったのだ。
なるほど当時は、『日米同盟が一番大事』と言われても、多くの人が納得したかもしれない。
でも、現在は明らかに当時と違うことが分かると思う。
日本からの輸出額で断然多いのは、アジア3,952(54.1%)
既に54.1%がアジア向けなのである。
アメリカ向けの輸出の3倍以上がアジア向けの輸出。
その半分が中国だが、今後インドも入ってくるだろう。
そうすると、日本からの輸出額の70%がアジアという時代が、そう遠くない時期に来るのは明白だ。
TPPなどと言ってる場合では無いのである。
さらに1990年の統計を見てみよう
1990年輸出総額 [4,146]
アメリカ1,356(31.5%)
ドイツ257(6.2%)
韓国(かんこく)252(6.0%)
台湾(たいわん)223(5.4%)
香港(ほんこん)189(4.6%)
イギリス156(3.8%)
シンガポール155(3.7%)
タイ132(3.2%)
オーストラリア100(2.4%)
カナダ98(2.4%)
参考
アジア1,288(31.1%)
中東126(3.0%)
EU773(18.7%)
なんと、中国がベスト10に入っていないのである。
今では信じられないけれども、東西冷戦下の1990年では、中国への輸出額は非常に少なかったのだ。
上位のほとんどは、西側諸国である。
当時の思考のままで、中国バッシングしているとすれば、この国は致命的だ。
というわけで、日本から中国への輸出額は、東西冷戦後、極端に大きくなった。
そしてその伸びは天文学的なのである。
たった25年で、こんなに状況が変わったのだ。
今では、日本にとって経済的に一番重要な国は、間違いなく中国だ。
未だに中国との戦争を夢想している冷戦思考の人達は、おそらくこの事実が理解出来ていないのだと思う。
現在、日本の企業の多くは、中国でものを生産して世界中へ輸出しているし、日本から中国へも莫大な金額の輸出がある。
それだけでなく、日本で部品を作ってそれを中国で組み立てている事もあるし、中国で部品を作って日本で組み立てている場合もあり、両者は切っても切れない関係にある。
中国製でも3割日本製とか、日本製でも3割中国製というのは、普通にある。
そしてその製品を作っているのは、日本や中国の企業という場合もあるし、欧州や米国の企業ということもあり得る。
そういう関係なのだ。
そんな国を、『敵国』や『仮想敵国』だと考えるなど、馬鹿も休み休みにしてもらいたい。
自分の会社の製品を作っているA国は『敵国』で、B国は『同盟国』って、そんなのあり得ますか??
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