2017-09-12
ドル詐欺とベネズエラ騒動について櫻井ジャーナルさんが分かりやすくまとめてくださっているの引用
します。
以下引用
ベネズエラは貿易決済を人民元中心の通貨バスケットで実施、中国は石油取引の決済を兌換人民元で
アメリカは世界有数の産油国であるベネズエラのニコラス・マドゥロ政権を倒し、傀儡体制を再建しようとしている。アメリカに反旗を翻したウーゴ・チャベスのようなカリスマ性はないものの、マドゥロは彼の志を引き継いでいる人物だ。中国やロシアはベネズエラがアメリカに蹂躙されることを望んでいない。
その〓マドゥロは9月7日、ドルの束縛から解放されると語っていた〓が、予想通り、人民元を主とする通貨バスケット制を採用することが明らかにされた。ベネズエラの動きはロシアや中国のドル離れ政策と符合、中国は石油の支払を金に裏付けられた人民元で支払う方針を打ち出している。その仕組みが実現した場合、人民元は上海と香港の取引所で金に換金することが可能だ。
生産を放棄したアメリカは現在、基軸通貨を発行する特権で生きながらえているにすぎない。発行したドルを回収するため、アメリカの支配層はサウジアラビアなど主要産油国に対して決済をドルでするように求め、その代償として軍事力による支配体制の保護(支配者の地位と富の保障)を約束した。集まったドルはアメリカの財務省証券、高額兵器などを購入させて回収するという仕組みだ。これがペトロダラー。カネを回転させるだけのマルチ商法だ。そのほか、金融取引の規制を大幅に緩和して投機市場を育て、そこへ資金を吸い込むという仕組みも作られた。
石油取引の決済をドル以外の通貨で行うようになると、ドルを循環させる仕組みが破綻してしまい、アメリカを中心とする支配システムは崩れてしまう。石油取引の決済をドルからユーロへ変えると発表したイラクのサダム・フセイン体制、金貨ディナールをアフリカの基軸通貨にし、石油取引の決済に使おうとしたリビアのリビアのムアンマル・アル・カダフィ体制はともにアメリカが軍事的に破壊した。
7月20日にはマイク・ポンペオCIA長官はベネズエラの「移行」が期待できるとアスペン治安フォーラムで語り、ドナルド・トランプ大統領はベネズエラを軍事侵攻する可能性があると8月11日に述べ、25日にニッキー・ヘイリー国連大使はベネズエラに対して「独裁制」を許さないと主張している。
ネオコンのH・R・マクマスター国家安全保障補佐官はベネズエラへ近い将来に軍事侵攻することを計画していないと語っているが、軍事侵攻しないということではない。トランプ大統領の過激発言によって軍事侵攻しにくくなったという側面もある。
奴隷国家のサウジアラビアやアパルトヘイト国家のイスラエルをアメリカは決して非難しない。アメリカに「独裁制」と呼ばれた国は自立した国だということを意味している。
ベネズエラを自立させたのは1999年から大統領を務めたチャベス。アメリカで2001年に誕生したジョージ・W・ブッシュ政権はアフガニスタンやイラクを先制攻撃したが、その間、チャベスの排除も試みている。
〓2002年にクーデター計画〓が始動したが、その黒幕と指摘されているのはイラン・コントラ事件でも登場するエリオット・エイブラムズ、キューバ系アメリカ人で1986年から89年にかけてベネズエラ駐在大使を務めたオットー・ライヒ、そして1981年から85年までのホンジュラス駐在大使で、後に国連大使にもなるジョン・ネグロポンテ。
クーデターの際、アメリカ海軍がベネズエラ沖で待機、新政権は実業家のペドロ・カルモナを中心に組閣されることになっていたというが、この計画は事前にOPECの事務局長を務めていたベネズエラ人のアリ・ロドリゲスからチャベスへ知らされたため、失敗に終わっている。
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