先日、国立西洋美術館で行われている『レンブラント展』に行ってきたのだが、思った通り、超一級のレンブラントは来ていなかった(目立つところとしては、ルーブルのサスキアを描いた絵くらいだろうか)ものの、版画における和紙と西洋紙の違いみたいな展示があり、なかなか面白かった。
管理人は、かなりのレンブラントフリークなので、あらゆるところでレンブラントの絵画を見てきたのだが、レンブラントが和紙を使ってプリントしているとは知らなかった。
当然のことながら、和紙に合う版画と合わない版画があるわけですが、和紙と合う版画は、同じ版画であっても、かなり奥行きが深い版画になっていて興味深いです。
そして、浮世絵って、もしかするとレンブラントの版画の真似かも??とチラリと思いました。
ところで、ファッションのプロとしては、美術館に来ている人達のファッションがとても気になるわけです。
なぜか、レンブラント展は”いけてなかった”ですね〓
なぜなんでしょう??
実は、レンブラントの何がスゴいかというと、空間表現やら表情やら陰影とかも、もちろんそうなんですが、衣服や布地の表現が、べらぼうに素晴らしいのです。
その重層的な色の奥行きとか光沢とか質感とか、本当に素晴らしいわけです。
管理人は、レンブラントのレヴェルを目指しています。。
それなのに、なぜ、そんなレンブラントの絵画を見に来る人達が、それとはかけ離れたものを身につけているのか?
生地も染色方法も、全体のバランスも、何もかもダメな人が多過ぎるわけです。
なぜ??
だって、レンブラントの絵画は、そういうテクスチャーや色、全体の構図・バランスなどが圧倒的に優れているわけですよ。
それを『良い』と思うから、見に来たわけですよね??
なのに、なぜ自分が選ぶものに気を使わないのか?わけがわかりません。
別に、高価なものを身につけろと言ってるわけではないのです。
夏だったら、パンツやスカートにTシャツ着てストール巻くくらいで、充分お洒落になりますよ。
簡単なところでは、ストール1枚で劇的にお洒落になりますよ。
お金もさほどかからないですし。。
まず、てっとり早くお洒落したい人は、ストール オススメです。
フランス人なんて、そればっかです。
『音楽を奏でるようにストールを巻いてみよう』
[URL]
も参考に
服屋としては服の良いものを売りたいのは山々ですが。。
ワンピースだったら、コーディネートする必要も無いですし。。
一番間違っているのが、素材感と色出しなのですね。
まず、これが間違っていると、どうコーディネートしても無理なのです。
レンブラントの絵画が素晴らしいのも、素材感(テクスチャー)と色が素晴らしいからです。
実際、レンブラントの絵画の一部分をランダムに切り取って抽象画として捉えても、やっぱり素晴らしいのです。
なんだか、美術館来てる人達に一から服についてレクチャーしたくなりました(笑)
大体、印象派より前の作家さんの展覧会は、ファッションがダメな場合が多いようです。
例外は、北欧の画家ウィルヘルム・ハンマースホイの展覧会で、この展覧会に来てた人達は、すごくお洒落でした。
静謐な感じなのですが、どこかシュールレアルな感覚の絵と同じで、たぶん、うちの服にハマりそうな人達ばかり。
そして、現代美術の展覧会は、段々お洒落な人が増えてきましたね。
管理人がお洒落だと思ったのは、原美術館のオラファー・エラソンの展覧会と川村記念美術館のゲルハルト・リヒターです。
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