そんなわけで新しい施設は建設されないんだけど、政府はそれを公表できない。腰が引けている印象を与えたくないんだ。エネルギー危機から脱却する策がないとバレてしまって票を失うから、それはしないんだよ。
ただ、個人的に言わせてもらうと原子力に未来はないんだけど、原子力関連のロビー(政治活動)がいかにパワフルかってことを忘れちゃいけない。業界が衰退したら、大勢の人が莫大な金を失うし、石油業界と同じで、あらゆる方法を使って、原子力は存続可能だと見せかけるだろう。それは嘘っぱちなのにね。
ーーアトムス・フォー・ピースはしばしば「スーパーグループ」と呼ばれていますが、この呼称を使われることについて、どんな風に感じますか?
ナイジェル:トムは大好きなんだ!
トム:うん。僕の夢だったんだ。
ナイジェル:だからこのバンドを結成したんだよ。
トム:ほら、誰だっけ?
ナイジェル:エマーソン・レイク&パーマー?
トム:そうだ、エマーソン・レイク&パーマー。
ナイジェル:お気に入りのバンドだから、彼らみたいになりたいのさ!
困ったもんだよね。何をやろうが、どんな風にやろうが、レッテルを貼られてしまう。自分が果たす役割にレッテルが貼られ、自分が作る音楽にレッテルが貼られ、付き合う人たちにレッテルが貼られ…
トム:だとすると、僕のラップトップもスーパーグループの一員ってこと?
ナイジェル:ああ、だからスーパー…
トム:スーパー・ラップトップだ。
ナイジェル:うん。っていうか、こうやって続けざまにインタビューを受けると仕方ないことなんだけど、実は前のインタビューをしたジャーナリストがその質問をして、しかも次の質問が「好きなスーパーグループは誰ですか?」だったんだよね(笑)。僕らは…
トム:答えは短かったよね。
ナイジェル:ひと組も思い浮かばなかったんだ。スーパーグループって本当に奇妙なコンセプトで、彼はクリームが究極のスーパーグループだと言ったんだけど、クリームなんか好きじゃないし。
ーートラヴェリング・ウィルベリーは?
トム:そうだった、彼らがいた!
ナイジェル:僕らの場合、クリームよりトラヴェリング・ウィルベリーに近いね。
トム:そんなこと言わないでくれよ!
ナイジェル:あ〜あ、参ったね(笑)
ーー『Amok』とアルバムを命名した理由を教えて下さい。
トム:おかしな話だけど、「amok」という言葉についてすごくダークな印象を抱いている人がいることに気付いていなかったんだ。僕にとって「amok」はすごく楽しい感じなのにね。すごく茶目っ気があって。なのに、とあるオランダ人に「amokという言葉はインドネシアに関係している」と言われたんだよ。
ナイジェル:ほら、インドネシアはオランダの植民地だったからね。
トム:うん。それで「amok」はインドネシア人が通りに出て、無差別に人を殺すっていう意味なんだってさ。植民地支配の抑圧に耐えられなくなって。
ナイジェル:うん。「run amok」って言葉は字義的な訳らしいよ。オランダ語でまさに「血に飢えて荒れ狂う」って意味があるとか。ヤバいよね。僕らはどっちかっていうと、子供たちが走り回ってる感じをイメージしてたのに。
トム:うん。楽しそうにね。ブラブラしてる感じ。
これじゃ君の質問に答える上で、全然役に立たないね。
ーー日本のファンのみんなにメッセージをお願いします。
トム:今年もぜひ日本に行けたらと思っているし、その時にみんなに会えたらいいね。それに、前回フジロック(2010年)では、すごく楽しませてもらったから、またああいう感じのを頼むよ!
ナイジェル:いや、あれ以上のを頼むよ!
トム:よろしく
以上引用
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