こんな記事発見
レディオヘッドのトムヨークのお父さんは、セラフィールドの原子物理学者だったそうです。
以下引用
アトムス・フォー・ピース トム・ヨーク インタビュー書き起こし(原子力発電に関して)
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ーーバンド名は『ジ・イレイザー』の収録曲のひとつに因んでいますね。アイゼンハワー米大統領が提唱した「平和のための原子力」のコンセプトは示唆に富んだコンセプトですが、どういうニュアンスでとらえているのですか?
トム:言うまでもなく、今の時代においては多方面で非常に深く共鳴するコンセプトだよね。日本で、北朝鮮で、イランで。そしてこういうナイーブな、1950年代末に我々に原子力を強引に売りつけた手法と、その行く末にもね。
僕の父は原子物理学者で、インペリアル・カレッジ・ロンドンで学んで、1950年代末に、何の防護処理もせずにプルトニウムを入れた試験管を持って歩き回ってた。それが普通だったんだよ。危険だってことを知らなかったのさ。
だからそういうナイーブさがあって、そこが気に入った。
バンドをアトムス・フォー・ピースと命名したかった大きな理由のひとつは、そのナイーブさと、裏に潜んでいる闇、そのナイーブな考えがどういう結末に辿り着き、どう変質したのかっていう対比にあるんだよ(笑)。
ナイジェル:それってどういうことなのさ?
トム:どういうことかって?(笑)
でもそれと同時に、「平和のための原子力」という言葉の響きからして、一種の不思議な運動エネルギーを示唆するだけでなく、静けさをも表現しているよね。それは、アイゼンハワーの提唱とは一切関係ない。
また他方では、今我々が直面している危機にも思索を向かわせる。いったいどうやって電力を作り出すかっていう問題にね。スーパーコライダーだとか、人類を救うクリーンなエネルギー源を探し出せるのか、もしくは無理なのか。
ーーご存知のように日本では2011年3月11日の大震災の影響で、福島原発で事故が起こり、多くの住民が今もなお避難生活を余儀なくされ、今後の原子力発電所の在り方について多くの議論がなされています。
アトムス・フォー・ピースという名前のバンドとして、こうした日本の現状や、原発の在り方についてどのように思われますか?
トム:さっきも言ったように僕の父は原子物理学者で、英国のセラフィールド(使用済み核燃料再処理施設)にも出入りしていたんだ。原子物理学者の職を離れてからも同じ分野で仕事を続けていて、セラフィールドの施設内に積まれた使用済み燃料棒を見に行って、心配顔で家に戻ってくると「あそこで爆破事件があったりしたら大変なことになる」なんて言ってたものだよ。
それは世界共通の問題であって、使用済み核燃料の処理方法を我々は見つけられずにいるんだ。だから原子力は経済的に存続不可能だし、極めて危険だ。
それでいて、環境保護活動家である僕の親しい友人には未だ、地球温暖化のプロセスを阻止する唯一の方法だと主張する人もいる。
ナイジェル:そして、化石燃料への依存を断つ唯一の方法、とね。
トム:うん。でも全てが色々なしがらみに縛られていて、ドイツが脱原子力を打ち出して、原子力開発能力を放棄すると決めたことは、大きな前進だと思うし、日本も同じ道を選んでくれるよう願ってる。それ以外の道を選ぶことは、狂気の沙汰だよ。
それが僕の意見なんだけど、どういうわけか、物事はそうシンプルじゃないんだよね。そう訊いてる。
その一方で英国はと言えば、そっちの状況のほうが不安だよ。これは事実なんだけど、英国政府は内密に、原子力は存続不可能だと認めているんだ。核廃棄物の処理費用を負担できないからさ。経済的に成立しないし、施設を建設しようという会社も現れていない。
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